ロレンツォのオイル

wondermissile2005-02-21

 環境問題は難しい。例えばゴミを捨てようとした時、いわゆる燃えないゴミといわれるものを不燃ゴミとして単純に出すことが良いとは限らない。どういうことかというと、基本的に不燃ゴミは埋め立てに回り、いずれ限界がくるし、根本的な解決にはならないのだ。したがって不燃ゴミの中でも燃やしても平気な処理施設を持った自治体であれば燃やしてしまったほうが正解になる。その時に出る熱をエネルギーにも変えられるし。最近の京都議定書による温暖化ガス削減も、単純にすべての国に同じように適用はできない。途上国が貧困からの脱出をはかる際にこれらが適用されると重い足枷になるだろう。先進国と言われる国々がまず始めなければフェアではない。こんなことだけでなく、もっともっといろんな問題がからみ合っているのが環境問題である。その上でいつも思うのが「一方的な議論が多い」ということ。僕は専門科ではないから大きなことは言えないが、「環境問題に関心がある専門家ではない人」の意見はいつも極端で、例えば「買ってはいけない」とかが話題になるとすぐすべてを信じたりする。何を言いたいかと言うと、問題意識を持つのであれば、ちゃんと良い意味で疑ってかかる態度や、別の視点からも考える姿勢が必要だということ。たまたま「ロレンツォのオイル」という映画を見た。これは難病にかかったわが子を医学的には素人だった夫婦が自分達で勉強して克服していくという実話をもとにした映画だが、そもそもなぜそうなったかというと、医者や支援団体の説や治療に疑問をもったから。もし鵜呑みにしていたら子供は死んでいたのである。すべてを鵜呑みにせず、疑問をもち、なおかつ科学的な観点で考えていくことも重要なのだ。