70年代ベスト
忙しい。
忙しいということを書いたところで面白いものでもなんでもないのだが、公私ともに忙しい。
そんなわけで更新がまったくできていない。忙しいとは文字どおり心を亡くすわけで、なんていう、天声人語みたいなことを書いている時点でまったくもってツマラナイのだが、ときにはこういうことでも書いてみて空間を埋めてみようかと。ふう。
さて、脈絡なく『レコード・コレクターズ』誌の話。
最近この雑誌がほんのわずかだが盛り上がっている。それはここ数カ月の特集が60年代ベスト100、70年代ベスト100、80年代ベスト100という企画で、多くの音楽ライターの投票による順位が発表されたのだ。そこで驚きと賛否両論の結果となったのが70年代の1位。
なんとTHE SEX PISTOLSの『Never Mind The Bollocks』が1位!
しかもこれが『レコード・コレクターズ』の集計だから余計驚き。この雑誌を読む人自体がどのくらいいるのか微妙だから、この雑誌がどういうテイストの雑誌なのか知らない人が多いと思うのだが、この雑誌でこの結果は本当に驚きなのだ(少なくとも僕にとっては)。読者の中には明確に反論するもの、集計方法に異義をとなえるものとちょっとした騒ぎ。
でも、僕はこの結果には、なんだか音楽評論の良心が、いまだ少しは残っていることを感じて少し嬉しくもあった。個人的には1位のアルバムではないけれど、この2007年に至って、このアルバムほどに影響力を持ち得ているものは、確かにない。いわゆる「70年代ロック」ではないかもしれないけれど。
ちなみに60年代はTHE BEACH BOYS『PET SOUNDS』、80年代はTALKING HEADS『Remain In Light』がそれぞれ1位。