最近読んだ本。
ポール・オースター『ムーン・パレス』
古井由吉『槿』
竹田青嗣西研『よみがえれ、哲学」

ポール・オースターは相変わらず面白かった。その一方で、この人のはなんか作家として「天然」なのではないかという感じも受けて、最近漠然とした疑問を感じてもいる。ひょっとするとあんまり何も考えてないんじゃないか?みたいな。批評家にいわせれば、僕は「読めていない」ことになるんだろうけど。

古井由吉は手こずった。結果としてはとても面白かったんだけど、この人の徹底した描写が時に強烈な頭の痺れ(眠気)を誘発してしまう。よくこんなの書けるなあ。主人公しょっちゅう「訝って(いぶかって)」ばかり。「訝る」ってあんまり使わないなあ。

古井由吉に時間がかかってあんまり今月は本を読めず。竹田青嗣西研『よみがえれ、哲学」
ポストモダンに対する僕の疑問をすっきりまとめてくれた気がして、その点で気持ちよく読めた。