ビーチボーイズ復活?

wondermissile2005-02-28

 フジロック2005でビーチボーイズが復活するそうだ。ウィルソン3兄弟のうちカールとデニスはすでに死去しているので、オリジナルの復活はもはや不可能。とはいえファンからすれば嬉しい話題なのだろう。きっと萩原健太さんは大喜びするに違いない。しかしこの再結成を音楽的な価値のみで評価するのは難しい。ブライアン・ウィルソンの最近の好調ぶりは確かに賞賛に値するものだが、それはここに至る彼の道程や、衰えぬソングライティングに対するものであって、パフォーマー、シンガー、ミュージシャンとしては、年令的なものや過去の不摂生のつけもあり、同じように評価できるものではない。
 だが、こうした再結成はある意味とてもビーチボーイズらしい気がする。彼等は今までも何度となく解散、分解の危機があった。そして実際最近まで分裂状態だったわけだが、結局は結束するのである。それは様々な要素(もちろんお金や名誉も含む)があってのことだろうが、根底にあるのは彼等は「ファミリー」であるということなのだ。そもそもウィルソン3兄弟と従兄弟のマイク・ラブと親友のアル・ジャーディンという、家族的バンドであり、さまざまな事件があっても最後は家族の結束という強さがビーチボーイズにはある。そう考えてみると、最近やたらとレイドバックしてきて、まるでヒッピーの祭典のようになってきたフジロックに「ファミリー」というテーマは意外に似合うのかもしれない。