弥生

wondermissile2005-03-02

3月になった。「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」が短くなって「弥生」という。いよいよ春ということか。気候的にはまだまだ雪が降ったりと寒さが残る時期ではあるが、三寒四温という言葉通り、日に日に暖かさを感じるようになってきた。それにしたがって世の中は花粉に怯える人々のマスク姿が溢れ出し、現代の文明社会の歪みを象徴する季節でもあるようだ。花粉症やアトピーなどのいわゆるアレルギー症状というやつは原因の特定が難しいので、僕のような素人ではあれこれ言う事はできないが、大雑把に言うと無理矢理不自然なことをした場合のしわ寄せのような気がする。杉の木の大量植林や生活の中でのストレス、不必要なまでの自動車数など、いずれにせよ無理矢理やってきたわけで、なんでも過ぎたるは猶及ばざるがごとしというやつである。古今東西哲人たちは中庸の重要さに触れている。

 さてTHE KILLERSを遅ればせながら購入。New Orderのビデオクリップに出てくる架空のバンドの名前からとったというところからもうかがえるように、アメリカ人らしからぬUKサウンド。UKの80年代をいろんな形でつまんでいる感じだが、そのまとめかたにはセンスを感じる好バンド。アメリカ人がUK的アプローチをするときには時としてハイクオリティなものを生み出す事がある。総じてイギリスの若手バンドには演奏面で難のある者が多いが、比較的アメリカのバンドは演奏技術的に一定の水準を超えているものが多く、そうした基礎体力をもとにしている分、同じ事をやった場合には本家を上回ることがあるのだろう。THE KILLERSの場合も今後に期待である。とはいえ個人的にはいわゆる「下手だがかっこいい」サウンドというのも結構好きだが。