wondermissile2005-07-16

 「フランス語は数を勘定できず国際語として失格」と発言した石原慎太郎に対し、フランス語学校の校長らが損害賠償訴訟を起こしたが、「フランス語の先生たちにはうっぷんがあるかもしれないが、仏政府に文句を言ったらいい」と発言を修正する考えがないらしい。「例えば91は『4つの20と11』と数える」
「イギリスは12進法を10進法に統一した。中国も漢字を簡略化した。言葉は生きている。それが文化であり、そういう努力がなされないことが非常に残念」などと発言している。

 大学時代フランス語を一応専攻したものとしては、発言内容的には理解できる。まあとにかく数字の概念が分かりにくいことこの上ない。もちろんそこで生まれ育った人にとっては何の問題もないのだろうが。

 そのうえで都知事の発言はやはり軽々しいと思う。じゃあ日本語のあいまいさや漢字のややこしさ等は、やはり国際語として通用しないだろうから、一時期一部で真剣に議論された英語公用語化や日本語ローマ字化を実行すると言うのか。大体英語が世界で幅を利かせたのは植民地時代の名残りとアメリカの覇権によるものであって言語文化のレベルの問題ではない。

 さらに言語的な優劣は何を基準とするのか?あるアフリカの部族は「存在する」という意味の言葉が数十以上あるという。反対に英語などのヨーロッパの言語はBE動詞しかない。だから逆に「存在とは」考える哲学が発達する。言葉がないから考えて説明が必要になるのだ。ではどちらが優秀か?この議論は意味がない。

 しかしもし、この発言をイギリス人が言っていたらまた違ってたんだろうな。

 フランスということでバネッサ・パラディを久々に聴こうと思ったが、最近注目バンドのひとつでLITTLE BIRDY。どういうつながりかというと声がそっくりです。曲も良い意味で売れそうなにおいのするものが多いです。