クリスマスアルバム
平井堅の大プロモーションを横目に、ブライアン・ウィルソンのニュー・アルバム『What I Really Want for Christmas』。
すでに輸入版では出ていたのだが、ライナーノーツ(まず間違いなく萩原健太さんだろうと思っていたがやっぱりそうでした)を読みたいな、ということで日本版を待って購入。さらにファンとしては不謹慎かもしれないが、60年代に出たビーチ・ボーイズのクリスマスアルバムは「良いんだけどやっぱ企画ものだな」という印象で、今回もそんな感じがしていたので実はあんまり期待していなかった。
で、どうだったかというと、やっぱり同じ印象でした。いや、良いんですけどね。しかし、ファンの方々からの批判を覚悟で言えば(というか僕もファンなんだが)これは「良くできた年寄りの道楽」。
楽しさは伝わってくる作品で、ブライアンの精神的な好調振りは伝わってくる。『SMiLE』のDVD見てても思ったが、彼の振舞いは典型的な躁鬱なので、今は比較的アッパーな感じなんだろう。本人にとっては良いことなんだろうが、最近の彼の作品はなんというかこう、「憑き物がとれた」感じで、それはそれで良いんだけど、以前のヤバい感じはなくなっている。リスナーは残酷なもんで、そうするとちょっと物足りなく思ったりもする。
と、ここまで言っておきながら、やっぱ良いですよ、これ。やっぱファンなんで。