府中試験場の仮免技能試験の雰囲気

 まず、得体のしれない緊張感があるということは先日書いた。それを醸し出す一つの要素に、試験参加者の雰囲気がある。

 そもそも、こういう形で試験を受ける人はどういう人か。

1. お金を安く上げようという人。
これは自分もそうだが、比較的ノーマル。

2. なんらかの理由で免許を取り消しになった人
問題はこれ。あきらかに「なぜそんなに顔色が赤いのか?」あるいは「なぜそんなに顔色が黄色いのか?」という人。いずれも飲酒の影響で肝臓がやられていると思われるのだが、さすがに試験のときは素面だけど、免許取消の理由がよくわかる。

あと、あきらかにシロウトではない迫力を持った方々も少なくない。きっと男気を示しすぎて暴走してしまったのだろうことが想像できる。

3. 外国の方
中国系の方がけっこう多い。この人たちは、1の理由できているのだけど、逞しさが半端じゃない。彼らの多くは非公認教習所すら通っていない。つまり独学。そして「ワタシ、モウ10回目のシケンデスヨ」と平気な顔をして言う。これは、試験料が約4000円かかるんだけど、10回試験受けても4万円にしかならない。仮に仮免、本免で10回ずつ試験を受けても8万円しかかからない。大抵の人は10回近く試験に落ちると、相当にへこんであきらめたりするんだけど、そんなかんじは微塵もない。運良く5〜6回で合格すればラッキーなのだ。実際そういう人もいる。2〜3万で免許とった人もいたという。この人たちの多くは「安く試験に受かれば良い(もちろんみんなそうなんだけど)」の気持ちのみなので、極端に言うと「試験場で受験ついでに車の練習をして、運が良ければ合格」という、ある意味かなり合理的な思考なのだ。
 すると、実際そうとう下手な人もおおい。

という具合に、1はともかく2と3は、最初から警察官も厳しめに当たるように見える。問題は、3は外国人だから区別がつくんだけど、2の場合。「なんでもない、はじめて免許を取る人と、取消のひとの、見た目上区別がつかない」のだ。

とくに、若い人なら「ああ、はじめてだな」と思われるんだろうけど、僕くらい年齢がいってると、確実に「免許取消組」と思われている雰囲気を感じることがある。つまり、厳しい。

そういうわけで、妙な雰囲気がある。

次回は試験自体をより具体的に書こうと思う。