路上試験

 路上の練習は、たぶん公認も非公認教習所も、たいして変わりはないのではないかと思う。ただ、今回が今までと違うのは「実際のコースを練習で走れる」こと。

 府中試験場の路上コースは、その周辺で行われる。いくつかコースがあって、どれに当たるかはわからないけれど、少なくとも事前にどんな感じの道を走るのかは、体験できるのだ。

 そんな事情もあって、しかもけっこう厳しい仮免を通過した後なので、比較的本免、路上の方が少ない回数で合格するようだ。1回でクリアする人もけっこういる。で、僕はというと、結論からいえば3回かかった。これは、自分の予想よりは多くかかってしまった。

 まず、1回目。指示されるコースはそれほど減点なく行けた気がするのだが、問題は自主経路。信号の数や、信号についてる場所を示す表示で道をたどる訳だけど、僕が試験を受けた季節は緑が豊かな季節で、表示が木の枝に隠されて見えなかった。数よりも表示で憶えていた僕は、どこで曲がって良いのやらわからず、その動揺がたたって、スピードが出せない。すると、ここでも出ました「メリハリ」。40Km制限の道を32~35Kmで走ってはいけないのだ。あくまでも、メリハリをきかせて、スピードを出すところでは出す。その他、ちょこちょこと減点がたたり、不合格。

 2回目。雨後の道。30km制限のとこで、そうと気づくのが遅れて40Km出して、大減点。速度超過は20点減点。30点以上減点だとアウトだから、もうやばい。そんで、左車線を走っていて、直進の指示だったのだけど、その車線が左折のみだったのに気づくのが遅れて、急に車線変更。言い訳すると、水たまりで、遠くからは見えなかったんです。お情け的に自主経路は走らせてもらえたけど、不合格。

 3回目。今までの中で、一番気さくな警官。なんとなく採点が甘そう(と思っても、そんなことはあまりないのだけど)これを落とすともったいない、との思いがよぎる。同時に、そんな邪念は払わねば、とも思う。一回だけ、バスの脇を追い越すときに、ちょっと判断に躊躇してしまったのをのぞくと、大丈夫な運転。試験場に戻って、方向転換か、縦列。指示されたのは方向転換。
 実はあんまり練習していなくて、でも練習のときは結構平気だったから、大丈夫だろう、と思ってたんだけど、車をバックで入れたとき、けっこうぎりぎりで、「ここまできて落ちるのか」と暗雲が立ちこめる。とにかくスペースを作るべく寄せて、方向転換。なんとか成功。しかし寄せるのも減点だっただろうか、と暗い気持ちでいたら、合格だった。